Vol.25 採用担当者が伝える光道園の仕事~温もりある支援は、温もりある関係から~

| 古寺 紫衣乃さん
(福井県立大学 看護福祉学部社会福祉学科 卒業) 2014年入職 障害者支援施設の支援員の経験を経て、現在は採用活動に取り組んでいます。 利用者の方に合わせたコミュニケーション方法として手話や指文字を習得しています。 |
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福祉って、どんなことをする仕事?
福祉の仕事に就こうと思ったきっかけは、中学校の頃に参加した買い物ボランティアでした(主催は光道園)。友達に誘われて参加しましたが、当時はまだ「福祉って何?」という程度の理解でした。
その時、一緒に買い物したのが車椅子に乗った穏やかなおばあさまでした。その方は、自分の買い物よりも「夫の肌着と夫の好物のトマトを買いたい」と話され、買い物が終わると「ありがとう、嬉しかったわ」とにっこり笑ってくれました。なんて純粋で優しい方なんだろうと感じ、その笑顔が今でも瞼に焼きついています。
福祉の仕事は、人の優しさに触れたり、心が温かくなる言葉をかけてもえたりするものなんだなと感じ、「福祉っていいな」と思ったことが、将来福祉に携わるきっかけとなりました。
「あなた」として頼られ、求められる仕事
光道園の施設には福井県外から入所される方も多くおられます。そのため自宅に頻繁に帰ることは簡単ではなく、家族の方も高齢でなかなかお越しいただくことも難しいケースもあります。そこで、光道園では「家族に会いたい」「お墓参りをしたい」など、ご希望をかなえるために『ふるさと訪問』という支援を行っています。
80代の女性と静岡までふるさと訪問した時のことです。その方は全盲ということもあり、不安もありましたが、入念に移動ルート、設備の確認や時間に余裕を持ったスケジュール調整などを行い、無事にたどり着くことができました。長い道中を共にする中で、いつもは照れくさくて話せないことをたくさん話せたり、お風呂に入って背中を流したり、普段の施設での生活だけでは築けない関係性をつくることができました。無事に施設に戻ると「あなたと来られてよかった」と言っていただけて本当に嬉しく、貴重な体験でした。
「僕のママ、手話ができるって自慢してきたよ!」
入職時に配属になった光が丘ワークセンターには、手話でお話をされる盲ろうの利用者の方(視覚と聴覚の両方に障害を併せ持つ方)がいました。私は、どうしてもその方とコミュニケーションをとりたいと思い、手話講座に通い、覚え、仕事で手話に触れてきました。ある日、息子が保育園で手話を習ってきた時に、「僕のママも手話ができるんだよってみんなに自慢してきたよ」と話してくれました。親(私)の仕事を理解してくれていること、息子が体験した『福祉』と私が日々携わっている『福祉』が結びついたことがとても嬉しかったです。
自分が福祉の仕事をしていることが、職場や利用者の方に対してだけではなく、それ以外でも自分の周りの人たちに派生して広がっていくのだと実感しました。
目の前の方から学び、その方の支援につなげていく
光道園の魅力の一つに「温かみ」があると思います。一人ひとりに寄り添う関わりで、幅広い年代の職員が優しさだけでは成り立たない温かみのある関係性が見られ、「やっぱり光道園って好きだな」と改めて思います。
学生時代に光道園に実習に来た際、元気な利用者の方も多く、職員の方もパワフルでテキパキされていて、掛け合いが活気にあふれていたことが印象的でした。ご自身でできることはご自分でと、支援する・されるだけではない、共に生活をつくる様子が見られました。
そして、企画グループに配属になった今、学生の方とお話しする機会が増えました。学生当時「私もここで働きたい」と思った時の印象や今働く中で感じている魅力を、今度は自分の経験も踏まえて、学生の方に伝えていきたいと思います。


